《覆水盆に返らず》
【12月19日:今朝の状況】
※為替(ドル/円)ドル=154円74銭【08:30現在】
※N.Y.ダウ:42,326.87 (-1,123.03)
※銅LMEセツルメント($/t)
①午前売:8905.5(+54)
②午後売:ー
※COMEX当限セツル($/ポンド、銅以外は$/トロイオンス)
③銅:4.1(+0.0085)
④金:2636.5(-7.9)
※WTI 原油先物($/bbl)
⑤70.58(+0.5)
※本日時点予想計算値:国内銅建値 (/kg)
①ロンドン午前:1430円
②ロンドン午後:ー
③N.Y. :1450円
※ニューヨーク為替引値(円)
154.8-154.83(1.32円安-1.32円安)
【12月18日:昨日の状況】
※国内銅建値1420円(12月13日より-10円)
《覆水盆に返らず》
※昨日の続きです。
※2018年末に、中国が7類(雑品・雑線)を輸入禁止するまで
の日本国内、特に”日系鉄スクラップ業者(非鉄より鉄スク
ラップ業者)”は、バルク船による雑品輸出さえ止まれば日
本国内で、解体をしている自分達が「加工(切断・破砕・加
工・選別・仕分)」を独占出来て、利益を得れると考えてい
た節があります。
※つまり2000年代、それ以前のように、彼ら日系鉄スクラッ
プ業が儲からないのは、全て中国が雑品を買っていく為で、
どんな理由を付けても、それを止めてさえしまえば、自分達
の優位性が保てると考えた。とにかく中国憎し!!(と、小
生は勝手に思っています)
※そこで日系鉄スクラップ業者は、a家電リサイクル法を厳
守し家庭用エアコンの輸出を止め(業務用エアコンを除く)、
b黒モーターは油がバーゼル法に触れると輸出を止めていき
ました。国(税関)に働きかけた。
※最終的には、cバーゼル法自体もより厳格に運用するよう、
改訂していきました。
※ところが日本側(≒特に日系鉄スクラップ業者)がいく
ら止めようとしても、雑品輸出は完全には止まりませんでし
た。
※それが皮肉にも、中国側が輸入を止めたことにより、バル
ク船による雑品輸出は、瞬く間に、しかも完全に、なくなっ
てしまいました。
※現在、日本からバルク船で雑品を輸出は、あっても極めて
稀なはずです。
※更に皮肉なのは、今まで日本国内で雑品を集荷していた中
国系業者が、日本から輸出が出来ないなら仕方ないと、日本
国内で「加工」を始めてしまい、既存の日系鉄スクラップ業
者の仕事は、バルク船による雑品輸出が止まった後も、特段
増えなかったことです。
※それどころか、「加工」という仕事を、中国系業者に取ら
れ「加工」が終わった後のクリーンな鉄を、高い価格で買わ
ざるを得なくなった。下請け企業が自分達の仕事を始めてし
まったわけです。
※つまり
バルク船による雑品輸出さえ止まれば日本国内で、解体をし
ている自分達が「加工」を独占出来て、利益を得れるという
考え方が、100%間違いであったことが証明されたわけです。
なんたる皮肉でしょう。
補足
2000年代、それ以前のように、彼ら日系鉄スクラップ業が儲
からなくなったのは、中国が雑品を買っていくことも理由の
一つでしたが、それ以前、競争がない世界でやってきた日系
鉄スクラップ業者が、利益・利幅を取り過ぎていたからだと
分析しています。一度、競争が始まってしまえば、利益・利
幅は必ず減り、後には戻れないというのが小生の自論です。
覆水盆に返らず。
以上